オス・メスによる行動の違い
人間の介入によって、犬たちは犬種ごとに異なる行動をみせるようになりました。しかし、同じ犬種でも雄か雌かによって、行動に生来の差が見られます。雄犬は一般に雌よりも活発で破壊的です。雄は頻繁に尿でマーキングし、なわばりや雌犬をめぐってケンカをします。
雄犬は去勢によって全体の活動レベルが低くなり、尿のマーキング、徘徊、けんかなども少なくなります。去勢した雄は温厚になり、他の犬に対して友好的になることが多いようです。
雌犬には、一般に雄よりも陽気で友好的で、また愛情深いという生来の傾向が見られます。服従訓練やハウストレーニングは、雌のほうが早く覚えるようです。雄とは異なり、避妊しても雌の性格に大きな影響は見られません。
毛色の違いと行動
最近になって行われた研究から、イヌ科動物の毛色と性格との関係が明らかになりました。ラブラドール、プードル、コッカー・スパニエルなど、さまざまな単色の犬を繁殖させているプロのブリーダーを対象とした大規模な調査で、チョコレートやブラックの犬はブロンド、イエローあるいはアプリコットの犬よりもしつけが簡単で、信頼性が高く、また子供に寛容であることが明らかになりました。
犬以外のイヌ科動物、キツネに関する科学的な研究も、この説を裏付けています。ロシアキツネのある特定の毛色は、警戒心や攻撃性の低さに関係しています。また、このような毛色とホルモンの機能、特に闘争・逃走反応に関係するホルモンの機能との間にも関連が見られます。犬についても、毛色による行動の差を同様の関係で説明できると考えられています。
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